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歌川国芳2

天才・鬼才の名声を欲しいままにした歌川国芳が描いた 《相馬の古内裏》どんな場面か?!は、たとえばネットで検索しても分かります。が、この一枚の静止画を見つめているうちに、たとえば映画の1シーンよろしく、ご自分なりに想像をふくらませたストーリーによる動画を、ちゃんと脳裏に浮かべられますか?!


菅靖匡 談話シリーズ     『あの世から一言』 その一

マジカルヒストリーツアー

菅靖匡

いえ、あたしが歴史小説を書こうってえ時にゃあ、まず主人公になっていただくお方のお墓参りと、現地取材は欠かせませんからねえ。そんなことしながら偉い学者さん方が書いた古文書の解読書やら、事典だの年表だの研究書なんかを探しあつめて、そのお方はじめ登場する脇役の皆さんの相関図やら、人物像のイメージづくりなんかが、ざっと下ごしらえってところでしょうか。あとは、そのお方が演じはじめるのを待つよりほかにしょうがないんだからなあ。ちょいと、こう、一杯やりながらさ、お姉ちゃんたちとふざけたり、パラパラっと資料を読みかえしちゃあ、また、ぐうっと引っかけて。いや、どうも、、酔うってなあ、おもしろいね、うん。そのうちトロトロっと、いい心持ちになって寝ちゃったりしてるってえと、まず夢にでてくるようになる。「おう、わしのことを小説なんぞにしようってなあ、てめえかあ。ふてえヤロウだあ」「こりゃ、どうも、あいすみません。でも、なんとかお許しくださいませんかねえ。まあ、まずは一杯どうぞ」なんてやってるうちに、寝ても覚めてもってところまでくると、「どうしても書こうってのか、しょうのねえヤロウだなあ。そいじゃあ、書いてみやがれ。そのかわりだ、つまらねえモンなら、途中でも破って捨てちまうぞ、えっ、どうだ」「そりゃ、もう、どうもこうもありません、ありがたいこって、へえ。こりゃダメだってときにゃあ、どうぞ、あなた様のご存分になさってくださいまし」「そうか、よし、その潔さが愛嬌ってことで気に入った。そいじゃ、とっくり見せてやるから、ついてこい」「ついてこいって、へえ、どちらまで」「いまさら、どちらまでって、頼りねえヤロウだあ。おう、わしは、とっくに死んでるんだぞ。死んでる者がついてこいっていやあ、いくところは一つだろう」「ええっ、まさか地獄の果てまでってやつですかあ」「面と向かって失礼なヤツだなあ、どうも。わしが地獄におちてると思うのか」「あっ、いえっ、そいじゃあ、極楽につれてってくださるってんですねっ」「まったく地獄だの極楽浄土だのと、死んだことのないヤツは、これだから付き合いにくいってんだ、バカヤロウ」「それじゃあ、どこへ」「人間、死んだら逝くとこは一つだ」「どこなんです?」「けっ、決まってらあ、あの世だよう」

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マジカルヒストリーツアーとは、菅靖匡が鬼才かつ独自の史観でナビゲーターをつとめる歴史プレゼン・時間旅行です。
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マジカルヒストリーツアーとは、菅靖匡が鬼才かつ独自の史観でナビゲーターをつとめる歴史プレゼン・時間旅行です。
いまのところ、2プランご提案させていただいてます。
1:あなたが企画なさった会場へと菅靖匡をお誘いいただき、プロジェクターで資料を示しながら歴史ドラマの1シーン、その裏表を分かりやすく、楽しくお伝えするコース。
◎ギャラ=5万円〜お心まかせ
※もちろん条件によっては、ご相談に応じさせていただきます。
◎アゴ(飲食費)、アシ(交通費)、マクラ(宿泊費)について
 伊予西条から、マイカー移動の日帰り可能コースなら無料です。
   ただ、講座スタート時間など主催者様のご都合によっては、それぞれ
   必要に応じた実費のご負担を、お気遣いいただければ幸いです。

 上記圏外であれば、基本的にJR西条駅から電車の乗り継ぎによる
   往復を希望します。(事故など不測の事態・軽減のため

   終了後、およそ午後11時前後にJR西条駅帰着が可能なら、アゴも
    お気遣いなく。

 マクラ(宿泊費)については、東横イン・クラスのシングル一泊をご配慮
    くだされば幸いです。

 

2:あなたが、お友だちなどお誘いあわせて愛媛県西条市へとお越しのさい、当サイトで紹介している、いずれかご希望のところへ菅靖匡が現地ガイドするコース。
◎ギャラ=2万円〜お心まかせ
※もちろん条件によっては、ご相談に応じさせていただきます。

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菅靖匡 談話シリーズ 『あの世から一言』 その二

あの世の入り口

「あの世なんて、ほんとにあるんですか?」って問われたら、あたしゃ、「もちろん、ちゃんとありますよ」って答えますよ。そしたら中には、「あなた、まるで逝って帰ってきたみたいに言い切りますけど、インチキ霊能者か何かじゃないの?」なんて突っかかる人もいますけどね、あたしにゃあ霊感のレの字もなけりゃ、拝み屋とかイタコでもないし、坊さんや神主でも、ましてや怪しい新興宗教に凝ってるワケでもないんだけれど、ことに近ごろは、あっちにいってるほうが長くなっちゃいましてねえ。あんまり居心地いいもんだから、「もう、こっちに住みついちゃおうかなあ」って言ったら、こう、指をなめながら分厚い帳面めくってた閻魔さんが、「おまえの寿命は、もうちょっと残ってるから、まだダメだあ」って許してくれないもんだから、しょうがないってやつでして、ああ、めんどくさいったらありゃしない。でも、まあ、おかげで、こうして、あなたにも出会えたんですから、どうです?!もし宜しけりゃ、あの世のあれこれ、話してさしあげましょうか?!えっ?!ぜひとも聞いてみたいって?!そうですかあ、そいじゃあ、ちょいと、お時間拝借ってことで。ええ、まあ、いずれは、あなたも引っ越さなきゃならないところなんですからねえ、下見がわりに情報だけでも仕入れといたほうが、迷わず逝けるってだけでも安心でしょう。えっ?!その時がくりゃ、ちゃんとお迎えがくるはずだって?!ああ、それは、もうずいぶん昔の話でしてね、そうそう、この世でいえば、ざっと20世紀も半ばが近いってころから、寿命が尽きてないのに引っ越す人たちが、それも一度に大勢の団体さんでおしよせることが多くなっちゃいましてねえ。もちろん、ほとんどが、まさか死ぬとは思ってもないままなんですから、三途の川の渡し船の料金・六文銭を持たずにきてる。すると受付係の脱衣ババアが忙しいのなんのって。えっ?!なんでかって?!脱衣ババアの仕事はね、賽の河原で六文銭を受けとって渡し船のチケットを渡すか、持ってないやつなら代わりに衣服をはぎ取るんですから、みんな持ってなけりゃ、そりゃ忙しくもなるでしょう。いつも鬼どもをアゴで追い使うほどのヤリ手ババアが、とうとう寝込んじまいましてね。さらには、この世とあの世の渡し船も間に合わないってんで、船頭たちが休日どころか休憩もない3交代シフトで漕いでも漕いでも、賽の河原はごった返す一方だ。それじゃ、渡し船を増やせばいいのにって?!ダメダメ、船を増やしたって、あの世ができたときから勤めつづけてるキャリアウーマン、いや、お局様ってんですか、とにかく脱衣ババアの身体は一つだあ。そんなこんなでね、あの世からのお迎えもままならないことなんですよう。「はあ、20世紀半ば近くから死ぬはずもない人たちが大勢お亡くなりに・・・というのは、たぶん戦災のせいでしょうけどねえ、あの世からのお迎えも間に合わないほど混み合ってるんなら、なんであなたは気ままに往復できるんですか?」「えへえ、大渋滞で困ってるのはお亡くなりになった人々と、もとから、あの世でしか暮らせないのが定めのお歴々なんですからね、あたしみたいに生きたまんまでってのは別ルートってえか、ちゃんと抜け道があるんです」「へえ、どんな?」「この上のほうに書いた、その一ってのを読んでいただけりゃ、なんとなく分かっていただけるかと思うんだけれど、ようは歴史の取材ってことで、それも小説にするためってことになると特別にフリーパスがもらえるってえ有り難さですよ」「歴史の取材っていうんなら、偉い学者や研究者も大勢いるでしょうに」「そこが違うんだなあ、ホラー、あっ、いまのは、ほらあ、てえシャレですよ」「すべってますよ」「まあ、ともかく歴史を調べて論文を書いたり、年表をこしらえるってえなら、この世に山ほど残ってる遺跡や古文書や文献でこと足りるでしょうけどね、小説ってことになると、その日その時の現場を観たりさ、ご本人さん方にインタビューもしないと、いいモノは書けないんですからねえ」「ははあ、どうりで、あなたの作品は、ほんとに見たんかあって感じのばっかりですねえ」「なんだか、ますます、うさんくさいなあ」「だ・か・らあ、あたしゃ、ほんとに観たり聞いたりしてるんだってばあ」

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菅靖匡 談話シリーズ 『あの世から一言』は、どうぞ更新もお楽しみにm(。。)m
もちろん 菅靖匡 迷言集もね( ・_・)ノ


 


 

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